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令和のヒーロー像 今永投手準完全

ブログでは塾と関係のないことのみを書いています。

本当にたいしたことは書かないので 御用とお急ぎでない方、

特に、お暇で気が向いた方にお読みいただければ幸いと書く次第です。

 

我らがベイスターズのエース

今永昇太投手が四球1のノーヒットノーラン、準完全試合を見せてくれました。

大洋・ベイスターズでは58年ぶり、札幌ドームでは初の快挙です。

ナイスピッチング。

 

今永(以後敬称略で失礼します)は、「投げる哲学者」との異名を持つ、クールな投手です。

感情的な派手なパフォーマンスとは無縁です。

両チーム無得点で迎えた9回、やっとでた宮崎のタイムリーにも落ち着いていました。

ノーヒットノーラン達成、最後のアウトのときでさえ、いもの勝利のときと変わりません。

解説のベイスターズOB元スーパーカートリオの高木豊も、

「ノーヒットノーランの解説なんて初めてだけど、今永もうちょっと喜んでもいいんじゃないですか」と言うほど。

 

高木豊は続けてこう言いました

「でも、今永らしいですよ。」

「と仰いますと?」

「札幌のファンに気をつかっているんですよ。そういう気遣いが自然にできる選手なんですよ」と。

 

この試合は、相手チーム、北海道日本ハムファイターズの本拠地、札幌ドームでの試合でした。

球場には多くのファイターズファンがいます。

ベイスターズはセ・パ交流戦で年に一度だけ訪れるビジターです。

気をつかって控えめな喜びの表現でした。

 

私は思いました。

「これが令和のヒーローなんだな」と。

 

思えば、私が野球を見始めた頃のヒーローはちがいました。

もっとこう、威圧的というか、相手をねじ伏せるというか。

野球である前に勝つか負けるかの勝負をしているんだという、

ある意味殺伐とした雰囲気がありました。

 

それが頼もしくもカッコ良かったのですが、

令和のヒーロー今永はちがいます。

クールに真摯に野球に取り組み、

相手との勝負の前にまず自分を高めることに一生懸命。

いやはや立派です。見ていて気持ちがいい。

 

私にとっての、かつてのヒーロー。

相手を威圧し、圧倒し、ねじ伏せてみせる投手といえば。

 

我らがベイスターズでいえば、ヒゲの斉藤こと斉藤明夫がその代表格でしょうか。

威圧感たっぷりのビジュアルと所作でした。

マウンドに上がる様子はさながらプロレスラーのリングインです。

まさに、野球の前に勝つか負けるかの勝負。

 

ジャイアンツの両エース、江川と西本は相手チームの前にチームメイトどうしでバチバチ戦っていましたし、

カープの三本柱、北別府、大野、川口はそれぞれいかにも我が強く見え、

どう考えても仲が良くなさそうだというのが、子供心にも伝わってきました。

 

パ・リーグには、死球も辞さない内角攻めの東尾修。

キャッチャー袴田にノーサイン捕球を強要するマサカリ投法の村田兆治。

最速サブマリン山田久志、草根鈴木啓示も監督よりもよっぽど偉そうに見えました。

みんな昭和のヒーローです。

 

色で例えれば、昭和のヒーローは黒の魅力、

令和のヒーローは白の魅力といったところでしょうか。

ともあれ、令和のヒーロー今永昇太の偉業に拍手です。

 

この試合で印象的だった出来事をもう一つ。

 

相手チーム、北海道日本ハムファイターズの監督、

ビッグボスこと新庄剛志監督です。

 

9回裏、最後の攻撃の先頭に代打を送ります。

ノーヒットノーランを阻止する最後の攻撃です。

代打に選んだのは淺間(あさま)大基、俊足好打の左打者です。

 

セーフティーパントを仕掛けてみるとか、ファールで粘って四球を狙うとか、

ノーヒットノーラン目前の今永にとってやっかいなことを色々できる選手です。

 

そんな代打淺間を新庄監督はこう言って送り出しました。

「小細工すんなよ、3球で終わってもいいからセコいことすんなよ。」

ビッグボスの面目躍如。正々堂々の勝負です。

なかなか言える台詞ではありません。

さすが平成のヒーロー新庄剛志です。カッコいいです。

 

そんなこんなの大記録。

私も堂々勝負をしてくれた日ハムに敬意を表しつつ、

今永投手ノーヒットノーラン、おめでとう!

 

毎度、駄文にお付き合いいただき、誠にありがとうございます。

また、お暇のおりにお付き合いいただけますよう、よろしくお願いいたします。

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