ナウマンゾウ記念館
ブログでは塾と関係のないことのみを書いています。
本当にたいしたことは書かないので 御用とお急ぎでない方、
特に、お暇で気が向いた方にお読みいただければ幸いと書く次第です。
長野県の「野尻湖ナウマンゾウ記念館」に行ってきました。
特別考古学が好きとか象マニアだとかって訳ではないのですが、
○○記念館とか○○博物館の類いが大好きで、機会があると立ち寄ります。
先日も出掛けたついでに、気になった「野尻湖ナウマンゾウ記念館」に行ってきました。
長野も新潟との県境近く、野尻湖という湖でナウマンゾウというゾウの化石が発見されました。
オオツノジカや打製石器、骨角器の発見もあり、縄文時代以前、旧石器時代の日本で
大型動物の狩りがおこなわれていたことが明らかになりました。
縄文時代が始まる頃には絶滅してしまったのですが、
日本にも野生のゾウがいたのです。
皆さま方におかれましても、今日にも明日にも、
自分の勉強机の引き出しが突然開いて、
中から22世紀のネコ型ロボットが出し抜けに現れないともかぎりません。
もしそうなったら、彼はタイムマシンをお持ちでしょう。
とても親切なそのネコ型ロボットお願いして、
タイムマシンで3万年ほど昔の日本に行ったとしましょう。
そこにはきっとこれがいます。
日本にゾウがいるんです。この辺を歩いています。驚きです。
ちなみに当時の気候は寒冷なので冬の装いがオススメです。
戦前は考古学研究はある種のタブーだったこともあり、
これらの発見、研究は主に戦後になってからです。
野尻湖の発掘、研究も昭和40年代から本格化したとのこと。
地域お住まいの方々や全国の考古学ファンのボランティアに支えられて発掘研究が進みました。
なんてことを、展示やビデオなどを見てしばし勉強です。
平日、一人で訪れた記念館は閑散としています。
ゆっくり自分のペースで見て回り、実に贅沢な時間と申せましょう。
私はこの手の施設に来ると職員の方にお話しを伺うのが好きです。
なるべく話し好きそうで、お手すきで、人がよさそうな人が良い。
私の嗅覚が働きます。
数名いらした職員の方のうち、私が見初めたのは野尻(仮名)さん。
私と同年配とおぼしき男性、野尻さん。
話し好きそうで、お手すきで、実に人のよい方でした。
親切に私の質問に答えて頂けました。
30分ほどたっぷりお付き合い頂けましたでしょうか。
お話ししている中で
「私、小田原で学習塾をしていて、毎年春に歴史の授業でナウマンゾウの話しをするんですよ」と申し上げると、
「小田原からですか、遠くからわざわざ。あっ、ちょっと待ってください」と奥の部屋へ。
野尻さん大きく分厚い本を抱えて帰ってきます。
その本を広げて教えてくれました。
「小田原でも2例出土がありますね」
見るとなじみの近所の住所。確かに小田原でもナウマンゾウの化石が出土しています。
それも私が生まれて後の年、昭和50年代にです。
ナウマンゾウ、急に身近に感じました。
発掘は毎年春の地域の年中行事になっていること、
多くのボランティアに支えられていること、その組織運営のこと。
そこに関わる行政や大学、考古学会のこと。
同世代のおじさん同士ならではのあれやこれやのお話し。
とても有意義で面白いひとときでした。
帰り際、「館長にご挨拶されていかれますか?」と仰って頂けましたが、
そこは丁重にご辞退し、「ほんとうに面白いお話しを有り難うございまいした」とお礼を申し上げ帰途ににつきました。
毎度、駄文にお付き合いいただき、誠にありがとうございます。
また、お暇のおりにお付き合いいただけますよう、よろしくお願いいたします。