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吉井祥博アナの矜持

ブログでは塾と関係のないことのみを書いています。

本当にたいしたことは書かないので 御用とお急ぎでない方、

特に、お暇で気が向いた方にお読みいただければ幸いと書く次第です。

 

私、下の名前を善弘(よしひろ)と申します。

特別珍しい名前ではありませんが、そう多い名前でもありません。

たまに同名の方がいらっしゃると、妙な親近感を覚えたりします。

同名だから何なんだという感じではありますが、ふっと、

「おお、ヨシヒロ仲間!」と思ってしまうわけであります。

 

歌の世界では甲斐バンドのリーダー、甲斐よしひろさんがいらして、

日本一歌の上手いヨシヒロさんだなとか、

プロ野球の世界ではジャイアンツの丸佳浩選手が、

日本一野球の上手なヨシヒロさんだな、なんて思ってしまいます。

 

地元UHF局でTVKテレビ、テレビ神奈川という放送局がございまして、

そのTVKのエースアナウンサー吉井アナも、

吉井祥博(よしひろ)さんで「ヨシヒロ仲間」であります。

日本一アナウンスが上手なヨシヒロさんです。

 

本日はその「吉井祥博アナウンサーにプロの矜持を見た」というお話で、

今日も今日とてお付き合いのほどを宜しくお願い申し上げる次第であります。

 

連日猛暑日が続きますが、この時期、

私の楽しみの一つが高校野球観戦であります。

TVKは神奈川県大会、夏の甲子園大会の県予選を中継します。

この実況をされる吉井アナが実にプロフェッショナルなのであります。

 

吉井アナは本当によく取材される方で、

出場選手の特徴や長所だけでなく、

その選手の人柄の伝わるエピソードなどを、実況に適宜はさまれます。

 

出場選手にとってテレビ中継は晴れ舞台です。

生涯の思い出になる選手も少なくないでしょう。

 

吉井アナの、思わず応援したくなるような選手の頑張りエピソードや

ほっこりエピソードの数々が、晴れ舞台に花を添えます。

中継された選手はさぞ嬉しいことでありましょう。

 

これだけでも立派なプロの仕事なのでありますが、

吉井アナの凄さはここから。

彼が取材しているのは出場選手に限らないのです。

 

例えば、こんな場面。

 

守備側ピンチ。

タイムをかけて、マウンドに内野陣が集まりピッチャーを励まします。

高校野球ではピンチになっても

監督がグラウンドに入ることができません。

監督の言葉を伝えるため伝令が出ます。

 

元気に駆け足でマウンドへ向かう伝令。

伝令は控え選手の仕事です。

 

選手の名前は失念しましたが、吉井アナは伝令に走るその選手のエピソードをも語ります。

「伝令に走る○○君、

『言葉だけでなく笑顔で元気も伝えたいんです。』と話してくれました。

今日も満面の笑顔で選手を励まします。」

 

吉井アナ、ナイスです。

伝令を伝えた選手にも長年の野球歴があることでしょう。

最後の大会の出番がこの伝令だけかもしれません。

伝令をするために野球をやってきたわけではないでしょうが、

チームの一員としてやるべきことを全力でやっています。

伝令に出た選手のこれまでの努力が

この一言でいくらか報われたのではと思いました。

 

さらに吉井アナの取材対象は広がります。

 

ベンチでスコアブックをつける女子マネージャーも、

応援席で応援をリードするベンチ入りできなかった野球部員も、

炎天下玉の汗で頑張るチアリーディングや吹奏楽部まで、

フルネームでちょっとしたエピソードを添えて紹介します。

観客席で応援する選手の保護者、OBも紹介したりします。

 

その情報量の多さ、驚異の取材力です。

そこに私は、吉井アナの高校野球に対するリスペクトを感じます。

 

これぞプロです。

高い視聴率を稼ぐという意味でのプロではありません。

高校野球を深く伝えるプロフェッショナルです。

 

いつも感心させられるわけですが、

先日、そんな吉井アナの真骨頂をみた思いをした場面がありました。

 

今年の慶応高校に清原勝児選手という2年生がいます。

お父さんはあの清原和博さんです。

PLの、KKコンビの、ライオンズの主砲だったあの清原です。

 

慶応高校の初戦、清原勝児選手は先発出場しました。

吉井アナの実況はほかの選手と何ら変わらぬ実況を続けます。

ちらりと「お父さんはあの清原選手です」とふれるにとどめます。

 

カメラが観客席から我が子を見つめる清原和博氏を捉えます。

吉井アナ、ここもほかの選手と同じく、

「お父さんも試合を見守っています」

と言っただけで試合の実況に戻ります。

 

私はここに、吉井祥博アナの真骨頂を見ました。

 

視聴率とか再生数とかフォロワー数とか、

そんな尺度で考えたらもっと深く触れるべきでしょう。

有名人の親子です。気になる人は多いです。

その興味に応えることは、ある意味マスコミの仕事ではあります。

清原親子の話題でワイドショーの視聴率は上がり、週刊誌は売れます。

 

しかし吉井アナはそれに背を向けます。

誰もが手を出す、目の前の簡単なものには目もくれません。

選びにくいほうをさも簡単に選びます。

それはわかる人にだけわかる大切なものです。

 

吉井アナは、この炎天に全力で野球をする、そしてそれを観戦する二人を、

「お騒がせ有名人清原親子」ではなく、

「清原勝児というひとりの高校球児とそのお父さん」にしました。

 

私は快哉を叫びます。

いいぞ吉井アナ。いいぞTVK。

地方大会を中継する地方局の面目躍如だと。

そんなことを思った次第であります。

 

今年も暑いけど、頑張れ高校球児!

 

毎度、駄文にお付き合いいただき、誠にありがとうございます。

また、お暇のおりにお付き合いいただけますよう、よろしくお願いいたします。

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