ベイスターズを応援する
ブログでは塾と関係のないことのみを書きます。
本当にたいしたことは書かないので
御用とお急ぎでない方、特に、お暇で気が向いた方にお読みいただければ幸いと書く次第です。
さて、今日は「ベイスターズが好き」というお話です。
なぜ弱いベイスターズを応援し続けるのか?そんなお話です。
まず、プロ野球選手をリスペクトしています。
野球に限らずスポーツ選手は尊敬します。
彼らは「超」が付くトップエリートです。
日本では、ごくざっくりいえば一学年に100万人います。
少子化で減りつつありますが、ざっくり100万人です。
100万人がイメージしづらかったら100万円をイメージしてください。
東京大学は毎年3000人入学します。
100万円のうちの3千円分だけが東大生。
100万円のうち99万7千円は東大に入りません。
東大生であるということがタレントバリューを持つわけですね。
プロ野球選手はどうでしょう?
12球団で毎年10人程度の入れ替えがありますから
一学年でプロ野球選手になれるのは約100人です。
東大生は3千円、プロ野球はわずか100円です。
しかも、100人のうち1軍で活躍できるとなると、10人から20人程度でしょうか。
100万円の中の10円。割合でいえば10万分の1です。
彼らはとんでもないエリートです。
酔っ払ったおじさんに手ひどく野次られたりしてますが、彼らは選ばれし者であり勝ち続けてきた者です。
天賦の才、努力、運すべてを兼ね備え、あらゆる競争を勝ち抜いた人だけがプロ選手になります。
そんな怪物たちばかりが集まって、運命のドラフト会議というやつで12チームにわかれて、みんな全力で優勝・日本一を争っています。そりゃ面白いです。
圧倒的な力で勝ち抜いてきた人が今日も勝ち続ける姿を見るのは爽快でしょう。
そういう楽しみが強いチームを応援するファンの心理だと思います。
(私もそれを知らないわけではありません。栄光の98年の甘美な思い出はあります。
一度だけですが、強いチームのファンの喜びも経験できて良かったです。)
ベイスターズは弱いです。よく負けるし、あんまり勝てません。
戦前の球団創設以来、優勝わずかに2回。
昨日も負けて3勝13敗2分け、怒濤の6連敗を喫して12球団最速の借金10です。
残念ながら、「圧倒的な力で勝ち抜いてきた人が今日も勝ち続ける爽快感」はありません。
悔しくないのかと問われれば、ザブングル加藤の表情で「悔しいです」と答えます。
ドラマ「スクールウォーズ」で滝沢先生は生徒をバシバシしばきながらいいました。「相手も同じ高校生じゃないか」と。
そうです。負け続けるベイスターズですが、彼らも今日まで勝ち続けたトップエリート達なのです。
昨日まで勝ち続けて栄えあるプロのユニフォームを着ました。
今日たまたま負けているだけです。明日は勝つぞと思って。
選手は負けなんて知りませんでした。プロになるには勝ち続けなければなりません。
尾崎豊が歌うように「僕が僕であるために勝ち続けなきゃならな」かったのです。
野球を続けてきた、ある意味ゴールのプロ球団で初めて負け続ける日々です。
彼らの心情はいかばかりでしょうか。
強いチームの選手にはない(なくてもいいのですが)複雑な思いがあるはずです。
負けるとわかっている試合にも出て戦う。勝てそうもない戦いからも逃げない。
それを支えているのはプロ野球選手としての矜持、プライドではないでしょうか。
そんな深い味わいが弱いチームを応援する醍醐味です。
宇宙戦艦ヤマト第1話で古代守(進の兄)は圧倒的劣勢に立たされ、負けるとわかっていながらガミラス艦隊に突っ込んでいきました。
「このまま逃げて帰っては、死んでいった仲間に申し訳ない」と。
ベイスターズの選手も、負けるとわかっている試合にも堂々と戦い、負けます。
彼らも毎日の試合から逃げません。
「このまま逃げて帰っては、死んでいった仲間に申し訳ない」
死んでいった仲間とは、自分がプロになるまでに負かしてきた野球少年達、スタンドに、テレビの前にいる無数のプロになれなかった人たちです。
積み上げてきた栄光と今日の屈辱です。
宇宙戦艦ヤマト第1話で艦長こと沖田十三(古代の上官)は言いました
「帰るんだ、古代。明日のために今日の屈辱に耐えるんだ。」と。
歴代監督達の、今の三浦監督の敗戦後のインタビューが重なります。
「選手は良くやっています」「やり返します」「明日からを見ていてください」
監督のコメントを信じます。優しいウソがあったとしても。選手もファンも。「明日のために今日の屈辱に耐え」るのです。
負け続ける中にそんなドラマを見ています。
今年も厳しい戦いになりそうです。でも、そんなときこそ応援しがいがあるというものです。
いつかは勝つぞ!頑張れベイスターズ!