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猛暑お見舞い申し上げます

ブログでは塾と関係のないことのみを書いています。

本当にたいしたことは書かないので 御用とお急ぎでない方、

特に、お暇で気が向いた方にお読みいただければ幸いと書く次第です。

 

猛暑が続きます。

最近の夏は本当に暑いですね。

 

ニュースで、

「どこそこの気温が40℃近くまで上がりそうです。熱中症にご注意を」とか、

「40℃を超え、記録的な暑さとなりました」なんて聞くと、

「日本ってこんなに暑かったっけ?」と思ってしまいます。

 

そんなとき、思い出すことがあります。

 

小学生の時に夏休みの宿題で、

夏休み中の毎日の気温を記録したことです。

 

昭和50年代後半ですかね。1980年代前半、

ざっと40年前の栢山でのことです。

 

夏休みの42日間、毎日、家に掛けてあった寒暖計で気温を調べました。

自由研究だったか、統計図表コンクールだったかだと思うのですが、

模造紙にやたらと大きな折れ線グラフにしてまとめました。

 

記録するのは一日のうちで最も高温になるだろう午後1時としました。

その時間に家にいないときは家族の誰かに見ておいてもらって、

42日間の気温を毎日記録しました。

 

こういった、数字を記録するという作業をすると

どういうわけか、高い数字だと嬉しくなり、低いとなぜか残念な気持ちになります。

まあ、単純を絵に描いたような昭和の小学生男子ですからそんなところです。

 

様々なことに瑞々しい感動を感じられる能力のことを

「センス オブ ワンダー」と名付けたのは、かのレイチェルカーソン女史ですが、

どうでもいい数字に一喜一憂してしまうこのセンスこそ、まさにワンダーです。

 

それでよく覚えているのですが、当時の夏休み、

「30℃を超える日は珍しかった」です。今よりずっと涼しかった気がします。

 

私の記憶では、30℃を超えたのは、

夏休み42日のうちたったの7日でした。

「ちょうど一週間分だなあ」と思ったのを覚えています。

 

28℃、29℃という日が多く、そのたび

「おしい!」(今となっては「何が?」という感じですが)と思ったものです。

30℃を超えると「やったー」(だから「何を?」)と思っていました。

 

これが、私の「夏休みの気温」原体験で、どこか基準になっていますから、

連日35℃前後なんて予報を見る最近の夏は、やはり異常に暑いと感じてしまいます。

 

まあ、小学生だった私がやった宿題です。それほど信用できるものではありません。

 

ただ単に、偶然その年が冷夏の年だったのかもしれません。

その前後の年がどうだったかも知りません。

計測機器も家に掛けてあった古いアナログ寒暖計(赤い水銀のあれです)でしたから精度もややあやしいです。

なにより家の中の温度ですから、外の気温よりはいくらか低くなっていましょう。

炎天に晒された百葉箱の中の気温ではありません。

 

厳密に考えるとエビデンス能力は甚だ心許ないのですが、

40年前の夏休み6週間で、30℃超えはわずか1週間分、7日だけだったということだけは覚えています。

 

こんな言い方は年寄りじみていやなのですが、紛うことなき年寄りなので致し方なくご容赦ください。

やはり「昔はこんなに暑くはなかった」と、つい独りごちてしまうわけであります。

 

これが気候変動の結果なのか、地球温暖化なのかはよくわかりません。

ヒートアイランド現象ってヤツなのか、エル・ニーヨななのかラ・ニーニョなのか、

はたまた人類滅亡、地球滅亡の前兆なのか、

私がごとき浅学非才には知るよしもありません。

 

証拠不十分の思い出話と、日々、ボーッと見聞きしているだけの最近の最高気温のニュースだけで、

「異常な猛暑だ」などと結論づけてしまうと、

2ちゃんネルの創始者にして論破王の西村ひろゆき氏やそれにかぶれた人々あたりに

「それってあなたの感想ですよね」なんて言われそうですし

言われたら返す言葉もありません。

「はい、私の感想です」と申し上げ、

自らの愚説を引っ込め、先方のご高説を御拝聴するほかありません。

 

原子力がご専門の武田邦彦先生は反・地球温暖化説が御持論。

かつて、個人の印象で地球温暖化しているじゃないですかと自説を主張する人に

「あなたは地球ですか?」というクリティカルな返しをしていました。

先生のおっしゃるのはごもっとも。

「はい、私は地球ではございません」以外に答える言葉がありましょうやです。

 

話は逸れますが、

「それってあなたの感想ですよね」とか「あなたは地球ですか」って強い言葉ですよね。

こんなこと言われたら、あなたのご高説を黙って御拝聴するほかないです。

 

でも、そのご高説、聞き入れられますかね?

聞くしかないから黙って聞くけど、好意的に聞き入れようという気にはなりませんよね。

何であれ、主張をする目的が話をしている相手の理解を得るためであるならば、

あまりスマートな会話の形には思えません。

 

日本の聖人、車寅次郎氏なら

「それを言っちゃあお終いよ」という決めゼリフで笑いとともに諫めてくれそうな気がします。

 

「それを言っちゃあお終い」なことを言わずに、

ああでもないこうでもないと、だらだらと話しをする楽しさってあると思うんですけどね。

 

まあ、そんなわけで、

「地球温暖化」とか「SDGs」とかって我が手に余るでっかい話しをするつもりではないんです。

「最近、暑いですよね、まいっちゃいますよね」って話しです。

 

「最近は暑い」という言葉の裏には

「昔はこんなに暑くはなかった」という思いが見え隠れするのですが、

それについて、私が思うことをいくつか。

 

「昔はこんなに暑くはなかった」と感じるのはいくつかの要因があるように思えます。

 

一番はノスタルジーの力で過去を美化しているというのが最大の要因だと思うのですが、

具体的要因として、エアコンの出現が夏を変えたのではないかと思っています。

 

古来、「暑いから窓を・・・」に続く言葉は「開けよう」でした。

しかし、猛暑とエアコンの普及は続く言葉を代えました

「暑いから窓を・・・閉めよう」です。

現代では、閉めた方がエアコンの効きがよく涼しい。

 

これって大きな革命だったと思います。

 

エアコンの出現が日本の家屋を変え夏を暑くした、と思うのですがいかがでしょう?

 

日本の気候は「四季の変化に富んでいて素晴らしい」と褒められますが、

こと寒暖の差に注目すれば、「夏の暑さ」「冬の寒さ」が厳しいということでもあります。

 

日本の家屋建築は「夏の暑さ」「冬の寒さ」どちらの対策を優先してきたでしょうか?

「夏が涼しい優先、冬の寒さは我慢」「冬に暖かい優先、夏は暑さは我慢」の二者択一です。

 

エアコンの出現まで、日本家屋は伝統的に、明確に一方だけを選んできました。

「夏の暑さ対策優先」です。冬の寒さは我慢です。

 

古く鎌倉時代、吉田兼好はその著書「徒然草」のなかでこう言っています。

 

「家のつくりやうは、夏をむねとすべし。冬はいかなる所にも住まる・・・」と。

家を作るなら夏の過ごしやすさを考えてお作りなさい。

冬は重ね着すればどこだっておんなじなんだから・・・といっています。

 

日本の家屋建築は「夏の暑さ対策」優先で作られてきました。

 

床下には縁の下という空間を設け風通しをよくしました。

弥生時代の高床式倉庫みたいな発想です。

屋根を高くし、天井裏を広大にとって、その空気の層で日差しの熱を遮熱しました。

柱や梁を太くし、壁が少ない構造で居住空間の風通しをよくしました。

庭には庭木を植え日差しを避け、

池を配し、裏に掘り抜きの井戸を掘り、水の流れで涼をとります。

 

こりゃ涼しそうです。

エアコンのような強烈な涼しさはありませんが、

微かですが確かな涼しさがありそうです。

 

書いていて思いましたが

私が小学生の頃の家も、エアコン無しでしたが概ねこんな田舎作りの家でした。

 

今考えると、まるでお寺の本堂だか神社の境内だかみたいな、田舎作りの家の中の気温と

現在の外気温を単純に比較してはいけないなという気がしてきました。

やはり、ノスタルジーの力侮り難しです。

ついつい、昔はよかったと考えてしまいます。

 

「30℃を超えたのは7日間しかなかったから涼しかった」なんて怪しくなってきました。

間違ってはないと思うのですけど、そのとき屋外はどうだったのか?

今とあまり変わらなかったのかもしれません。

 

エアコンがなかった時代、「風通しをよくする」が重要でした。

良く言えばそうなりますが、悪くいえばスッカスカ、機密性ゼロです。

 

エアコン普及とともに住宅の機密性が上がりました。

スッカスカの家がピッチピチに閉められました。

結果、外気温と室内温度の差が大きくなりました。

 

これが最近の夏の暑さに影響しているのでは?と思います。

 

だいたい、1℃や2℃の気温差を正確に感知できる人なんていません。

5℃刻みくらいならいけるかもしれませんが、

32℃と33℃をいつでも正確に言い当てられたらビックリ人間です。

どっちも「暑っいなあ」でしかありません。

 

例えば28℃の部屋があって、その部屋を涼しいと感じるかどうかって

それまでどんなところにいたかによって大きく変わります。

 

35℃の猛暑の炎天を長時間歩いてこの部屋に入ったならすごく涼しいと感じましょう。

「なんて涼しいんだ」と思うでしょう。

 

暑がりの人に付き合って22℃くらいの強冷房キンキンの部屋で長時間過ごしてからこの部屋にきたら

「ちょっと暑くない?」となるに違いありません。

 

エアコンが普及して、家がピッチピチになって

とても涼しい室内と、とても暑い屋外との移動が多くなった。

体感の暑さはより強く感じられる機会が増えた。

 

これが、最近の夏が暑くなった原因じゃないかとにらんでいます。

 

つまり、昔の夏はぬるめの温泉に長時間つかっているような感じで、

最近の夏は高温サウナと水風呂を交互に入るときのような感じとでも申しましょうか。

そんな気がしています。

 

ええ、まあ、もとより「これって私の感想」ですし、「私は日本」でもありません。

たいした話しではありません。お聞き流しください。

 

原因が何かはともかく、日々暑いです。

何をどう言っても暑い日はまだまだ続きましょう。

伝統の庶民の知恵です。「暑くてやんなっちゃいますね」と声を掛け合い、

「暑いのは自分ひとりではないのだと」励まし合いながら、この夏も乗り切りましょう。

 

毎度、長々のお付き合いありがとうございます。

酷暑の折、御身ご自愛頂きまして、またお暇の節によろしくお願いいたします。

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