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潜在能力の開花

ブログでは塾と関係のないことのみを書いています。

本当にたいしたことは書かないので 御用とお急ぎでない方、

特に、お暇で気が向いた方にお読みいただければ幸いと書く次第です。

 

ジュディス・リッチ・ハリスさんという、

アメリカの発達心理学の先生がいらっしゃいまして、

ご著書の中で面白いエピソードを紹介されています。

 

リッチ・ハリスさんは、

人の能力の発達について、遺伝と生環境の関係を研究された方です。

 

遺伝か生育環境か、才能かその後の努力か、どちらがより大切とお思いになられますでしょうか?

 

「カエルの子はカエル」なんて申しますからやはり遺伝が優勢でしょうか?

はたまた「青は藍より出でて藍より青し」「トンビがタカを生む」なぞとも申したりもいたしますから、

遺伝よりも環境、その後の努力が大切ってことになるのでしょうか?

 

リッチ・ハリスさんが、ご著書にこんな話を紹介しています。

 

わけあって別々の家庭で育った一卵性双生児の女の子の姉妹がおりました。

一人は家でピアノ教室を開いている音楽家の養子に、もう一人はごく普通の家庭の養子になりました。

成長したのち、二人のうち一人はコンサートピアニストになりました。

 

私(リッチ・ハリスさん)には当然のことと思われるのですが、

コンサートピアニストになったのはごく普通の家庭で育った娘のほうでした。

音楽家の養子になった娘は楽譜も読めませんでした。

                       

                           J・R・ハリス著・「子育ての大誤解」より

 

一卵性双生児ですから、遺伝子的にはどちらも同じだけ音楽的才能があったわけです。

しかし、ごく普通の家庭に育ってピアニストになり、音楽家の家に育って楽譜も読めない。

二人に何が起こったのでしょう?

 

リッチ・ハリスさんはこう読み解きます。

 

ごく普通の家庭に育った娘は、

幼稚園で、小学校で、その音楽的才能を、ことあるごとに大変に褒められて育ちました。

 

何かの機会に楽器に触れたとき、その才能を評価されました。

のちにプロにまでなる逸材です。キラリと光るものがあったでしょう。

 

なにせ周りは音楽的才能という点では普通の人たちです。

「君は普通の人とは違う特別な才能があるよ」と褒められ楽しく音楽をしたことでしょう。

やがて彼女の音楽的才能は開花しコンサートピアニストになりました。

 

一方、音楽家の家庭に育った娘は、

等しく持っているその才能を褒められる機会は少なかったと思われます。

 

周りにはプロがたくさんいます。しかもその道の先達です。

見る目は厳しいものとなり、少々の努力をしたところでたいして褒められはしません。

「まあ、それくらいはできて普通かなあ」なんて言われて。

 

結局、音楽からは気持ちから離れてしまい楽譜すら読めないまま大人になりました。

 

リッチ・ハリスさんが伝えたいことは、つまりこうです。

 

「持って生まれた才能を開花させられるかどうかはのちの環境による。

しかし、その環境はより高度でより厳しい環境のほうが良いとは限らない。

楽しくその才能を発揮できるのが一番である。」

 

深く同意します。

「褒められる」はやはり大事です。

安易な「褒め」は「甘やかし」になりかねませんから取扱注意ですが、

才能を開花させるための「適切な褒め」がやはり大事なんだなと思いました。

 

私も「その気にさせる褒め」「秘めた力を発揮させる褒め」がもっと上手にできるよう、

これからも精進しなくてはと思った次第であります。

 

毎度、駄文にお付き合いいただき、誠にありがとうございます。

また、お暇のおりにお付き合いいただけますよう、よろしくお願いいたします。

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