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出版不況

ブログでは塾と関係のないことのみを書いています。
本当にたいしたことは書かないので
御用とお急ぎでない方、特に、お暇で気が向いた方にお読みいただければ幸いと書く次第です。

電車に乗って本とか新聞とか活字を読んでる人をみなくなりました。
当たり前にスマホですね。
活字を読む人ってまあみかけない。絶滅危惧種ですね。

活字離れ、出版不況、なくなりつづける街の本屋さん。
「趣味読書」という旧勢力の残党にとっては寂しい状況ではあります。

私もこの状況をさみしくは思いつつも
実は結構楽しんでもいます。

本屋さんが無くなりつづけている間、
それに代わって本の入手ルートはネットになりました。

ネットで本を買うって便利です。
家に居ながらにして買い物ですから便利です。
ポチッとなとするだけで翌日に届きます。

タイムマシンで昭和50年代あたりへ行って、
町行く人々にこの状況を説明したら、
「ドラえもんの話だろ」と言って相手にしてくれないでしょう。
それくらい便利なことです。ほんとに良い時代になりました。

本屋さんであれこれ本を選んで過ごす時間も楽しい時間、
出先の古本屋探訪で希少な本と出会うなど楽しい時間ではありますが、
「便利」には抗えません。
文化は文明に飲み込まれます。

本の入手が楽になったというのが楽しんでいることのひとつです。

それよりももっとずっとよいことがあります。
それは、ニッチなテーマの本が増えたということです。

ネット販売が増えると全国に少数、散在しているニーズにも応えられるようになりました。

本屋さんには売り場面積という物理的限界があります。
本屋さんに置ける本には数の限りがあります。
売れる見込みのない本は置けません。
本屋に置けない本は出版されません。
これがかつての状況です。

ネットはここを変えました。
ネットでは購買者は全国に少数で、分散されていてもいいのです。

数が多くはなくとも確実な根強いファンがいるテーマなら商売になります。
本屋さんだけの時代には出版されにくかったテーマです。
ネットはここに強いのです。

売り場面積という物理的な枷が外れたので、とりあえず出版し置いておくことができるのです。
大儲けはできませんが、そこそこ売れます。

そして、今まではマイナーすぎて売り上げが見込めず取り上げられなかったテーマの本も出版されるようになりました。

具体的に例をあげましょう。
雑誌「昭和40年男」
どうです、この思いっきり。
女性も若者もハナから相手にしていません。
いや、相手にされていないが適切ですが、
雑誌で出版されています。

もう一冊
文庫「1964年のジャイアント馬場」
タイトルから個人で単年です。思いっきりの極みです。
この調子でいくと
「1965年の馬場元子(奥さん)」の出版すら期待してしまいます。
「趣味読書」の宇宙は無限に広がっている感じです。

閑話休題

本屋さんとネットの関係は、あたかも
「小選挙区制では死票になってしまう少数の民意も比例代表制は拾い上げることができる」みたいなことですか。
気が付けばマイノリティーの私としては良い環境です。

そんなこんなで、出版不況など寂しい話が多い「趣味読書」界隈ですが
私は結構楽しんでいるというお話でした。

次回はネットのおかげで読めた本の話、今回の続きを書きたいと思います。

毎度駄文にお付き合いありがとうございます。

柏木塾
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